子どもの医療保険・こども共済はいらない|助成の対象外でも入らなかった勤務医が、手術入院で払ったお金
2026年10月10日

📌 この記事でわかること
- ✅ 子どもの医療保険・こども共済に、ぼくが入っていない理由
- ✅ 自治体の助成の対象外だった時期でも、検討しなかった理由
- ✅ 子どもの手術入院で、実際に何にお金を払ったか
- ✅ 「月1,000円の安心料」にどう答えるか
先に結論を書いておく。ぼくは、子どもの医療保険にもこども共済にも入っていない。
子どもが生まれたとき、保険を売っている親戚から学資保険を勧められた。押し売りではなかった。「持ち帰りますね」と答えて、話はそれで終わった。しょっちゅう会う距離感ではないので、返事を延ばすだけで済んだ。
学資保険に入らなかった理由は別の記事に書いた。今日はその隣にある、「子どもの医療保障はどうするのか」という話をしたい。
チワゴ
先生、子どもの保険って、学資保険とは別ものなんですか?
どくたろう
別ものだよ。学資保険は貯蓄で、こども共済や子どもの医療保険は病気やケガへの備えなんだ。
🧸 こども共済は、月1,000円で「全部入り」に見える
こども共済は、月1,000円前後の掛金で、入院・通院・手術・個人賠償、商品によっては死亡保障までまとめて持てるものが多い。入院すると、1日あたり5,000円前後が出る。
安いし、中身も一見すると手厚い。それでもぼくは、検討の段階にも進まなかった。
📄 助成の対象外だった時期でも、検討しなかった理由
子どもが生まれた当時、ぼくの世帯は所得制限にかかっていて、自治体の子ども医療費助成の対象外だった。子どもの医療費には、健康保険の自己負担(未就学児は2割、小学生からは3割)がそのままかかっていた。
それでも子どもの保険を考えなかったのは、自己負担の上限がすでに見えていたからだ。
高額療養費制度で、ひと月の自己負担には上限がある。さらに、ぼくが加入している健康保険には付加給付があって、自己負担は月25,000円で止まる。
チワゴ
助成がなくても、上限は決まっているんですね。
どくたろう
そう。上限がわかっていれば、その分の現金を持っておけばいい。保険で買う必要はないんだ。
🏥 子どもの手術入院で、実際に払ったお金
実際に、子どもが手術で入院したことがある。
このときも助成は入っていない。付加給付が効いて、医療費の自己負担は25,000円で止まった。仕組みの詳細は高額療養費の記事に書いた。
もうひとつ払ったのが、差額ベッド代だ。個室を選んだ。治療に専念するためだ。
差額ベッド代や入院中の食事代など、保険診療の外のお金は上限の計算に入らない。厚生労働省の集計では、1人部屋の差額ベッド代は1日平均8,625円(令和6年8月時点)だ。
チワゴ
そこは、まるごと自分で払うんですね。
どくたろう
うん。だから、ここが保険の出番だと言われやすいんだ。
💰 保険の外の出費は、保険ではなく貯蓄と投資で払う
差額ベッド代がかかるのは本当だ。ぼくも実際に払った。ただ、それを補うのは保険ではなく、貯蓄と投資だと考えている。
差額ベッド代は、窓口でふつうに支払った。そのうえで家計簿では、この出費を医療用に分けてある貯蓄で締めた。生活防衛資金とは別の、医療費のためだけのお金だ。使った分は、すでに補充してある。
チワゴ
保険がなくても、家計簿のなかで吸収できたんですね。
どくたろう
そう。使うために置いてある貯蓄だからね。
こども共済についている、ほかの保障にも触れておく。
死亡保障は、ぼくには必要ないと考えている。保険は本来、起きたら生活が立ち行かなくなる出来事に備えるものだ。子どもを亡くすことは、もちろん悲しい。でも、ぼくは子どもに養ってもらっているわけではないので、それで家計が破綻するわけではない。だから、保険で備えるものではないと思っている。
個人賠償は、子どもが他人にケガをさせたり物を壊したりしたときの補償だ。これは、個人賠償責任保険に単独で入っている。くわしくは火災保険の記事に書いた。
🪙 所得制限が撤廃された今は、耳鼻科がワンコイン
その後、住んでいる自治体が所得制限を撤廃した。今は、ぼくの子どもも助成の対象になっている。
定期的に通っている耳鼻科の窓口負担は、ワンコインだ。
タダではない。でも、生活が破綻するレベルではない。
チワゴ
助成がなかったときでも大丈夫だったなら、今は……。
どくたろう
そう。助成がない時期でもいらなかった。助成が入った今は、なおさらいらない。
なお、助成の対象年齢、所得制限、窓口負担の額は自治体ごとに違う。まずは、自分の住んでいる自治体の条件を確認してほしい。
🍔 「月1,000円の安心料」と言われたら
最後に、いちばんよく聞く声に答えておく。
「月1,000円なら、安心料として入っておけばいいのでは?」
チワゴ
正直、それくらいならいいかなって思っちゃいます。
どくたろう
そのお金でマクドナルドに行くほうが、子どもは喜ぶよ。
冗談のようだが、本音だ。
月1,000円の掛金は、年に12,000円になる。子どもが2人なら24,000円だ。そのお金で守ろうとしているものは、高額療養費と付加給付、自治体の助成、医療用の貯蓄で、すでに守られている。
それなら、そのお金は今の子どもに使いたい。
✅ 子どもの保険を考える前に、確認したい3つ
- 住んでいる自治体の子ども医療費助成(対象年齢・所得制限・窓口負担)
- 加入している健康保険の付加給付の有無(勤務先の健保や共済に問い合わせる)
- 医療用の現金を、生活防衛資金と分けて持っているか
この3つが確認できれば、子どもの医療保障に毎月お金を払う必要があるかどうか、自分で判断できる。
📋 この記事のまとめ
- ✅ こども共済は月1,000円前後で入院・通院・賠償などがセットだが、ぼくは入っていない
- ✅ 助成の対象外だった時期も、高額療養費と付加給付で自己負担の上限が見えていた
- ✅ 子どもの手術入院では医療費が25,000円で止まり、差額ベッド代は医療用の貯蓄で家計簿を締めて、あとで補充した
- ✅ 死亡保障は、家計の破綻に備えるものではないので不要。賠償は個人賠償責任保険に単独で入っている
- ✅ 月1,000円の安心料より、そのお金でマクドナルドに行くほうが子どもは喜ぶ
⚠️ 免責事項
この記事は著者個人の経験と考え方にもとづくものです。子ども医療費助成の内容は自治体ごとに、付加給付の有無や基準額は健康保険の保険者ごとに異なります。こども共済の掛金や保障内容は商品によって異なります。記載の制度・統計は2026年10月時点で確認した情報です。この記事は特定の保険・共済の加入や解約を勧めるものではありません。